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介護施設・デイサービスのマネジメント③【採用活動で注意すべきこと・注力すべきこと】


以前、別のコラムでスタッフの定着率を向上させることが、介護施設・デイサービスにおける最も効果的なマネジメントであることを説明しました。


また、定着率を向上させる手段として、『採用活動に力を入れる』というのが有用であることも書きました。※詳細は、こちらコラムよりご確認ください。


今回は、施設が望む人材を確保するために、どのように採用活動を行っていけばいいかについて、焦点を絞って解説します。


 

『とりあえず採用』は絶対NG!

 


介護施設・デイサービスの人材採用においてやってしまいがちで、絶対にやってはいけないのが、『とりあえず採用』です。


人員基準により、施設が求めている人材にも関わらず雇用できなかったり、また、人員基準を満たすがために、求めていない人材でも採用してしまう…そんな状況になってしまいがちです。


しかし、人員基準を満たすことを優先して、施設にふさわしくない人材を採用すると、職場の雰囲気が悪化させてしまったり、その結果、介護サービスの質を落としてしまいかねません。


そうなってしまっては、まさしく本末転倒です。



 

求める人材を明確化する

 


採用活動にあたり、施設の必要としているスタッフの明確化は、絶対に必要です。


これが明確になっていないことには、どんな人を採用すればいいか基準が持てず、結果、施設が本当に求める人材を採用することができません。


求める人材を明確化する=ターゲットを絞ってしまうと、それだけ応募してくる人も少なくなってしまうのでは?と思われたのではないでしょうか?

実際、その通りです。


しかし、こちらが欲しいと思わないような人材が応募してきたとしても、採用することはないのですから(ここで採用してしまうのが『とりあえず採用』です)、面接してもお互い時間を無駄にするだけ。


施設スタッフの定着率を向上させるための採用に、人材の明確化は必須であり、大局的に見れば、基本的にデメリットは無く、メリットしかありません。



 

施設の魅力を的確に伝える

 


施設にどんな特長があって、どんな魅力があるのかを応募者に的確に伝える必要があります。


施設の魅力をアピールする場として、ホームページに求職者用の特設ページを設けることを強く推奨します。


施設のホームページは、基本的に施設利用者やその家族、または、ケアマネージャーに向けて発信する内容を掲載します。

求職者も、高確率でこのホームページを目にすることになりますが、上記した利用者やその家族とは、知りたい内容が異なりますし、こちらから発信したい内容も変わります。

以上の理由から、求職者専門の特設ページが必要となるのです。


また、特設ページがあると人材採用に力を入れているということが、応募者だけでなく、施設の利用者にも伝わって、施設の安心感を向上させるので、一石二鳥です。


求人誌や人づてで伝わる情報と比較して、多くの正確な情報を伝達することができるというのもWEBページの利点でしょう。


WEB以外のルートで施設のことを知った人たちも、関心を持てば、多くの場合、最終的にWEBページに行きつきます。

情報を補間する意味でも、WEBページは役立つわけです。


魅力をアピールしましょう…と言いましたが、当然、嘘を書くのは、やめてください。


宣伝していた内容と現実に乖離があれば、良い人材が雇用できたとしても、すぐに辞めてしまうことになるので、それでは意味がありません。


本当のことを書いたら、良い人材が来ない!というのであれば、それは人材採用以前の問題です。


スタッフが働きたいと思える施設へと、早急に改善する必要があります。



 

意義のある面接を行う

 


採用面接を行ったからといって、応募者の全てが理解できるわけではありません。

むしろ、面接では分からない部分の方がはるかに多いことでしょう。


しかし、だからといって面接が無意味というわけではなく、軽視するべきでもないと筆者は考えます。


全てが分からないにしても、0と1では大きな差があります。


応募者の情報を少しでも多く引き出してください。

もちろん、どんな情報でもよいというわけではなく、必要なのは、雇用すべきかを判断するにあたり、参考となる情報です。


そして、この『参考となる情報』は、その施設がどんな人材を雇用したいかによって変化します。


施設の求める人材像を明確化し、それを元にどんな情報を応募者から引き出すべきか考えましょう。



 

まとめ

 

まず、何より重要なのは、人手不足を解消するために行う安易な採用活動————『とりあえず採用』をしないことです。


『といあえず採用』がもたらす悪影響(定着率の低下など)は、一時的な人手不足解消というメリットをはるかに上回るデメリットです。


また、『とりあえず採用』で雇用したスタッフは、高確率ですぐ離職してしまうので、再び採用活動にかかってくるコストを考えれば、いかに不毛なことか、お分かりいただけると思います。


施設に必要な人材を雇用するには、どんな人材が欲しいかを明らかにすることが重要です。

明確化した欲しい人材像を元に、求人者向けの特設ページも作成と面接時にヒアリングする内容を考えましょう。


人材採用は、スタッフの定着率と施設サービスの質など施設を運営するにあたり最も重要な施設における重要な要素に繋がります。




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