利用者を増やすため、施設のオーナー様は、日々、様々な創意工夫をされていることと思います。
しかし、やみくもに思いついたことを実行しているだけでは、十分な成果は得られません。
自施設の強みやターゲットとする利用者像、周辺環境など、あらゆる要素を考慮し、理論立てて策を練る必要があります。
そのために必要なのがマーケティングです。
マーケティングって?
色んなところで見聞きする言葉ではありますが、具体的に何かと問われたとき、はっきりと答えられない方も多いのではないでしょうか?
マーケティングとは、商品やサービスが適正なターゲットへ売れるようにする戦略、または、仕組みを指します。
市場調査・広告宣伝・営業・販売、全てマーケティングの一部になります。
簡単に言えば、ライバルたちの中から、自分の提供する商品・サービスを選んでもらうための様々な工夫です。
多くの企業が、商品・サービスを販売する上で、積極的にマーケティングに取り組んでいる中、介護福祉事業では、あまりこれを実践されていないように感じます。
しかし、コンビニよりも多いとされている介護福祉施設こそ、マーケティングを実践していくべきだと筆者は、考えます。
売れる工夫をしなければ、他の大勢に埋もれてしまい、利用者に施設を見つけてもらうことすら叶いません。
ターゲットを具体化する
マーケティングを行うにあたり、重要になってくるのが、販売していく商品・サービスのターゲットです。
顧客がどんなことを求めていて、どんな経路で情報を仕入れるのかなど、マーケティングで重要となる要素は、ターゲット像から分析することになるためです。
ターゲットが若いのか高齢なのか、男性か女性か、そんな基本的なことでも立てる戦略は大きく変わります。
『若者』をターゲットにしている場合、新聞広告よりもツイッターなどのSNSで発信した方が、高い効果が期待できるでしょう。
『女性』に対象を絞るのであれば、ツイッターよりも女性層の多いインスタグラムを使用した方がいいかもしれません。
このように、ターゲットが具体化されればされるほど、精度の高いマーケティング戦略を立てることができます。
逆に、ターゲットが明確でないと、戦略そのものを立てることができません。
デイサービス・介護施設でも同じことです。
『足を悪くしてしまった高齢者』をターゲットとしている施設があると仮定します。
しかし、『足を悪くしてしまった高齢者』では、まだまだ抽象的です。
ターゲットの要介護レベルや要望など、もっと細かく具体化する必要があります。
ターゲット像は、『足を悪くしてしまい、現在は歩けないが、多少きついリハビリでも我慢して、また歩けるようになりたいと思っている要介護認定2以上、3以下の高齢者』くらいまで具体化した方がよいでしょう。
アピールポイント(強み)の具体化
前項でも述べた通り、ターゲットが定まれば、施設の指針や行っていくサービスも明確になります。
具体化されたターゲットの情報を元に、どうすれば、顧客が施設を利用してくれるようになるのか、アピールポイントを考えてみましょう。
『歩行のリハビリに関連するサービスを実施する』というのも間違いではありませんが、ターゲットの時と同じで、もっと具体化する必要があります。
足を重点的に鍛えられるトレーニング器具を用意したり、歩行のリハビリ実績を持つ経験豊富な理学療法士を雇用するなど、ターゲットが求める『歩行のリハビリ』に特化したサービスを行っていくべきことは明確です。
そして、これらの施策が、そのまま施設の強みになります。
アピールの仕方も『歩行のリハビリを手厚くサポートします』ではなく、『歩行のリハビリ実績を100以上持つ理学療法士が、専門のリハビリ器具を使って、本気で歩けるリハビリをします!』という風にすべきです。
仮に、この2つのアピールポイントを別々の施設がそれぞれ紹介していたとして、ターゲットが、どちらを選ぶかと言えば、間違いなく後者でしょう。
このように、ターゲットがきちんと定まっていることで、アピールポイントもはっきりし、結果、精度の高いマーケティング戦略が実現するのです。
まとめ
マーケティングを行う上で、ターゲットとアピールポイントの具体化は必須です。
どんな戦略を立てても、根本となるこの2つが明確で無い限り効果的に機能しません。
勢いで動く前に、まずは、一旦立ち止まって、施設のターゲットとアピールポイントを再確認してください。
そうすれば、どんなマーケティング活動を行えばいいか、自ずと見えてくるはずです。
そうして実施していくマーケティング活動の中、広報の部分で必要となる販促物が出てくるかと思います。
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